相続人なく財産数十億円が宙に、花柳流で後継争い

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国内最大の日本舞踊流派「花柳流」で家元の急死に伴う後継者争いが続き、東京・築地のけいこ場など数十億円ともいわれる流派の財産が宙に浮いている。

家元の死後、後見役の振付家が襲名発表したが、遠縁の舞踊家が「生前に後継指名を受けていた」と主張し、今月２１日に財産の引き渡しを求める訴訟を東京地裁に起こした。家元に相続人はなく、財産は東京家裁の管理下に置かれている。決着がつかなければ大半が国庫に入る可能性もあり、江戸時代から続く伝統芸の存続にも影響を与えそうだ。

後継者争いの発端は、花柳流の三世家元、花柳寿輔(じゅすけ)（本名・若葉）さんが昨年５月、７２歳で急死したことだった。日舞の世界では流派の財産は家元の個人名義で所有されていることが多く、花柳流も、本部などの土地・建物や流派に伝わる踊りの著作権などの財産はすべて三世の個人名義となっていた。

しかし、子どもや兄弟のない三世には相続人がなく、遺言書も残っていないため、東京家裁は昨年７月、都内の弁護士を相続財産管理人に選任し、財産を譲り受ける資格がある人がいるかを探すことになった。
（ヤフートピックス）
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080328-00000005-yom-soci

■豆知識　花柳寿輔
花柳流宗家家元の世襲名。1世壽輔の師、7代市川團十郎が、自らの号「壽海老人」の一字を贈ったことが由来である。家元は代々この名を名乗っている。

花柳壽輔 (初世)は、1849年に花柳流を創設し、歌舞伎の振付師として活躍した。
花柳壽輔 (2世)（1893年10月3日 - 1970年1月22日）は、初代壽輔の子。後の花柳壽應。日本舞踊協会の初代会長を務め、1960年には人間国宝に選ばれる。
花柳壽輔 (3世)は、二世壽輔の長女。
花柳壽輔 (4世)（1931年3月22日 - ）は、初世の曽祖父、3世壽輔のまたいとこにあたり、もと5代目花柳芳次郎。4代芳次郎の子として、東京都に生まれる。2007年6月27日、自らの名を孫に譲り、初代花柳寛應（はなやぎ かんおう）襲名を披露。その翌日に行われた3世壽輔の葬儀での喪主挨拶で、4世壽輔襲名をあきらかにした。

（ウィキペディアより）

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